地魚かっぽう&鮨 くら蔵
神戸・垂水にある「くら蔵」様より、コロナ禍をきっかけとした店舗改装のご相談をいただきました。
かつては大広間で大人数の宴会などの利用で親しまれていましたが、
時代の変化に合わせ、お客様との新しい関わり方を模索する中でのリニューアルとなりました。
設計のポイントは、「柔軟性のある空間」と「開かれた印象」。
大広間を半分に仕切ることで中規模な宴会の利用にも対応できるようにしながら、
全体での使用時には視線が通るよう設計し、一体感を保てるつくりにしています。
元々は座敷として利用されていたスペースですが、テーブル席に変更しバリアフリーで誰でも使いやすい仕様に。
また、コロナ以降に需要が高まった仕出し料理に対応すべく、厨房のレイアウトも大きく見直しました。
盛り付けから配達車への積み込みまでがスムーズに行えるよう動線と駐車スペースを整理し、
作業効率とスピード感を重視したレイアウトに変更しています。
店外からの視認性向上も大きなテーマでした。
2号線沿いに位置しながら、これまで見えにくかった調理風景や店の雰囲気を、新たに設けたカウンター席を通じて可視化。
蒸し器やグリラーを配置することで、魚や海鮮物などをその場で調理する躍動感を演出しています。
外観もアプローチ部分のリニューアルや新設した看板など、歩行者の目に留まるような工夫を散りばめ、
日常の中で自然と足を運びたくなるような佇まいに。
既存の素材や構造を活かしながら、地域の食文化と調和した“和モダン”な空間へ。
変化の時代にあっても、根っこにある「おもてなしの心」を大切にできる場として、
くら蔵様の新しい一歩に設計を通してお手伝いさせていただきました。
【Before】
工事前の外観風景
工事前のアプローチ風景
カウンター席の工事前風景
工事前の大広間風景
Client Information
LOCATION | 神戸市垂水区平磯3丁目7-10 |
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AREA | 542.89㎡ |
COMPLETION | 2023年12月 |
CONTRACTOR | 株式会社福田工務店 |
PHOTOGRAPHER | 株式会社ハイファイブ |