
水冷パッケージエアコンを導入した話
去年、さんプラザ内にあるテナントに「エアコンを設置したい」と、ご相談をいただきました。
ただし、その場所は「空冷式のエアコンを設置できない」という制約が…。
さんプラザ内の一部区画はビルの都合上、「冷媒配管が出来ない」のと「室外機を設置する場所が無い」とのこと。
つまり、選択肢は“水冷式エアコン”一択なんですと説明を受けました。
水冷式って…?
正直に言うと、水冷式のエアコンと聞いて頭に浮かんだのは、14、5年前に見た巨大設備。
古い百貨店の中にある“ドデカい機械”というイメージしかありませんでした。
(水冷チラー方式ってやつだったかな??)
なので、施設管理の設備担当者さんとの会話も最初はまったくかみ合わず…。
「小さい空間用の水冷式なんてあるんですか?」と普通に聞きました。(笑)
実はある、でも…
調べてみると、小空間用の水冷式パッケージエアコンは確かに存在していました。
ただし問題がいくつか。
・価格がめっちゃ高い
・バリエーションが少なすぎる
・一番小さい容量でもサイズが大きい(テナントの面積が極小なんです。)
しかも重いので設置も大変。
正直「これは誰が得する設備なんや…」とツッコミました。(・.・;)
そして工事へ
予算や施工方法について話がまとまり、いよいよ工事開始。
設計としては出番が少なかったのですが、せっかくなので“水冷式エアコン”とやらを拝みに現場へ。
すると、天井裏にまあまあ大きな機械が設置されていました。
一般的な空冷式のエアコンとは違い、室外機は不要。
その代わりに、冷却水や温水管が配管されています。
この本体からダクトを通って風が送り込まれます。
ダクトは元々あったものを再利用。
その他にも、今は使われていないダクトがウジャウジャ残されている。
何が何なのかもうわからない…..。
しかも天井は何故かデッキプレートが敷かれていて、“中二階”のような構造。
これはこれで不思議な空間でした。
ちなみに下から見るとこんな感じ。
吹き出し口だけなので、どこに本体があるか分からないですね。
小さい空間に大掛かりな工事
最終的にエアコンは無事設置され、これで暑さ寒さをしのげる環境に。
とはいえ、小さなテナントにしてはかなり大掛かりな工事でしたね。
“水冷式パッケージエアコン”という存在を改めて知ることができた、ちょっと珍しい経験でした。
今後扱うことは無いと思いますが….(‘ω’)笑
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