神戸の店舗デザイン・設計 gio design(ジオデザイン)

神戸にある店舗デザイン・設計のgio design(ジオデザイン)。

ジオデザインのメモ書き

設計の視点 2025.11.10

新しい商業施設の可能性をVISONで考えた

今年の春のことですが、三重のVISONへ行きました。

VISONを最初に知ったのは、商店建築の記事。

誌面を見た瞬間、「これまでのショッピングモールとはまったく違う」と感じたのを覚えています。

これまでの商業施設といえば、ひとつの大きな建物の中にブランドが入り、

ある程度決められたルールに沿ってファサードを整えていくスタイル。

どこに行っても一定の完成度があり、整っている反面、地域らしさは見えにくい。

 

でもVISONは、広大な土地を“そのまま生かしている”設計でした。

上に積むのではなく、横に広がっていく。

そんな発想に、「これからの商業のあり方のヒント」があるように感じて、ずっと行ってみたいと思っていました。

 

 

 

行って感じたこと

 

実際に訪れてみると、最初に見える大きな屋根の建築の迫力に目を奪われました。

 

 

 

 

屋根の下では、地元の方が出店している小さなマーケットがあったり、

 

 

 

トラックをおしゃれに改造したお店があったり。

 

 

 

デザインされた販売スペースもあり、

 

 

 

野菜なども販売されていました。

 

 

地元の農家さんをとても大切にしているように感じました。

オシャレにキレイにだけではない、“想い”がしっかりと形になっている印象です。

 

 

サンセバスチャン通り

 

 

1階が店舗で、2階は宿泊スペース。

お店の上を活かした使い方がとても面白いですね。(^^)

 

 

「美醂 VIRIN de ISE」では、みりんが作られる様子をガラス越しに見学できたり、

 

 

 

「蔵乃屋」では味噌づくりを体験することもできました。

 

 

 

敷地全体の緩やかな高低差の使い方も美しく、ひとつの“村”のようにデザインされている印象でした。

 

 

 

 

デザインとして感じたこと

 

VISONは単なる「商業施設」ではなく、“人の体験そのものをデザインしている場所”だと感じました。

そこには「動線設計」や「ブランド構成」以上に、“人と土地の関係性をデザインしている”という思想がある。

従来のように囲い込む施設ではなく、開かれた空間の中で地域や自然と人が混ざり合うような構成。

僕自身、店舗設計をする中で「土地の力をどう活かすか」という視点を持つことがありますが、

VISONの空間づくりには、その考え方を深めてくれる多くの気づきがありました。

 

 

 

これからの商業デザインに思うこと

 

VISONを歩いていて感じたのは、「観光」と「日常」のちょうど間にあるような場所だということです。

ただ、観光を目的とした設計だからこそ、 日常の暮らしに少し落とし込むのは難しいのかもしれません。

価格帯やお店のつくりも、どうしても観光寄りになる印象でした。

実際、僕も食事をしようと思ったとき、 もう少し地元の空気を感じたくて別の場所に行ってしまいました。(笑)

でも、それが悪いというよりも、 「もしこのコンセプトをもう少しコンパクトに、

日常の延長に落とし込めたらどうなるだろう?」 そんな可能性を感じました。

 

 

 

小さな“商業の村”というヒント

 

VISONは、“観光地”として完成されているだけでなく、

地方の商業や街づくりを考える上で、たくさんのヒントがある場所でした。

空き家や空き店舗が増える中で、 もしそこに“地域と観光のあいだ”のような小さな商業の仕組みをつくれたら、

暮らしと経済を少しずつ動かせるのではないか。

VISONを見て、「小さな村のような商業空間」という考え方に、 大きな可能性を感じました。

 

観光のためだけでなく、日常を支える場としての商業デザイン。

そのバランスをどう取るか── これから考えていきたいテーマのひとつになりました。

 

 

 

 

 

【その他のメモ書き】

 

たまごもジェラートも景色もごちそう。北海道で感じた「土地を生かす空間設計」

 


ウェブサイト:VISON
 ブログ一覧 

PROJECT

gio designが取り組んでいるプロジェクトのご紹介。

  • IMAGINE

    gio designが考えるデザイン。gio designが表現するスタイルのご提案。

  • remodeプロジェクト

    株式会社モード・ナカムラとの共同プロジェクト「ReMODE(リモード)」。

  • TUMUGI PROJECT

    おいしい!が彩る、笑顔の時間をつむごう。TUMUGI PROJECT

ページのトップへ